格安のインプラントには注意

通常のインプラント

インプラントの相場は35万〜55万円

インプラント治療にかかる総額の費用は、1本あたり35万円〜55万円が平均相場とされています。この内訳は、材料費や歯科医師の技術にかかる費用がメインになり、あとは人件費や固定費などの雑費になります。そのため総額としてインプラントの費用は、35万円〜55万円かかるのが通常です。
このようにインプラント治療は高額な治療費がかかりますので、経済的な理由によりインプラント治療を諦めてしまう方も少なくありません。

※現在は医療ローンなどの分割払いのシステムを採用している医院が多いので、一括で支払わなくても良いケースがほとんどです。当院もデンタルローンと呼ばれる分割払いを採用しています。

蔓延る格安インプラントの実情

最近では平均相場と比べるとはるかに安い価格設定でインプラント治療を行っている歯医者が存在します。しかし、格安でインプラント治療を受ける場合は、平均相場の治療と同じクオリティでインプラント治療を受けられるかどうか、しっかりと検討する必要があります。
ここでは、格安インプラント治療を受ける際に注意しておきたいポイントを詳しく解説していますので、インプラント治療を検討されている方は是非ご覧ください。

インプラント治療を受ける際の注意

使用する製品のメーカーと種類の品質が低いインプラントを格安で提供している歯医者の一番ありがちな理由は、使用する製品のメーカーの質が低いことです。国内に代理店を有していないようなメーカーのものを個人輸入で用いることで、仕入れ価格を抑えることができ、治療費を大幅に下げることが可能になります。
インプラントといっても、製品メーカーや種類の数は非常に多く、世界では100種類以上、日本国内には30種類以上あると言われています。ただ残念ながら、その全てが高品質で安全なものとは限りません。
治療時は安く抑えることができても、数年経過するとインプラント体が破折したり、周囲の歯茎が炎症を起こし骨が溶けてしまうことが考えられます。
また、信頼できる医院の場合は、治療後に保証期間が設けられていますので、治療後に無償であったり、費用がかかっても少額で新品と交換できますが、格安のインプラントを提供している歯医者では保証が効かない場合があります。
インプラント治療はその特性上絶対成功すると保証できるものではないため、保証がしっかりしている医院で処置を受けることが大切です。
歯科医師やスタッフの治療技術が低いインプラントは外科手術を伴いますので、インプラント治療のための知識や技術、豊富な臨床経験などが必要になります。
担当の歯科医師のインプラント経験が豊富なのはもちろんですが、それ以外に常に最新技術を学んでいるかどうかも注目する重要なポイントです。というのも、歯科治療は常に進歩していますので、治療に関わる歯科医師・歯科衛生士などのスタッフが、常に学会や勉強会などに参加して自身の知識や技術をアップデートしていく必要があります。
また、患者様本人と同様の症例を治療したことがあるかどうかも歯医者選びのポイントになりますので、治療前に確認しておくと良いかと思います。
治療費の内訳が不透明「インプラント10万円」など、安い価格表記をしている歯医者も中には存在しますが、そのほとんどが一部の費用しか提示しておらず、実際はオペ代や検査費用などの別途費用がかかる可能性があります。
格安インプラントに限らず、インプラント治療などの高額な自費診療を受ける場合は、治療費の総額を確認しておく必要があります。また可能であれば、治療後のメンテナンス費用なども事前に確認しておくと安心です。
手術を行う環境が劣悪インプラント治療は外科手術を伴いますので、衛生管理・滅菌体制が非常に大切です。しかし中には杜撰な衛生管理だったり、十分なインプラント治療を行うには不適切な医院もあります。
また、最新の医療機器を完備しているかも大事なポイントの一つです。機種によって異なりますが、最新の歯科用CTであれば、一般の歯科用CTと比べ被曝量が1/8〜1/50ほど抑えられますので、患者様の体の負担を大幅に軽減することができます。
また、骨の厚みや深さや上顎洞や下顎管までの距離を0.1ミリ単位で正確に計測し、歯牙や上顎洞の形態の三次元的イメージを把握できるため、精密な診断が可能となります。
術前に患者様の口腔内状態を精密に検査することで、治療計画や治療手段の選択肢が変化しますので、最新の医療機器や設備を用いることは非常に重要になります。